多浪が、医学部専門予備校で受験勉強を続けても(国公立はもちろん私立医大合格の)実績を出すのは、今後ますます難しくなるでしょう。早く仮面浪人に切り替えるべきです。そのままでは社会復帰が厳しくなります。

国公立の医学部は通常2浪程度で諦めたり、私立にシフトしたりして、結局私立の医学部の浪人年数は、年々上がるばかりです。4浪以上のいわゆる多浪を見かけるのは普通になってきました。私が多浪が増えてきたな、と感じたのは、リーマンショックの後でしょうか。普通に4浪、5浪、6浪と増えていくのを見ていて、恐ろしく感じたものです。しかし数年前から、多くの私立医学部で、多浪(つまり4浪~)を受け入れない方針を決める大学が増えてきました。数年前には、多浪に優しいと言われていた愛知県の地元の私立医大で、今後は多浪は基本受け入れないという方針が決まった時には驚きました。その後追随するように、他の私立医大でも同じ方針を決める医大が続出しています。

この多浪を受け入れない私立医大の方針の裏には、入学した多浪が多くの場合、留年をしている現実があります。大学側(特に私立医大)は、多浪は、基本実力がなく、その学力は、予備校から買ったものだと考えているのです。合格した途端に、息切れをして、入学後は、予備校はつかないため、本来の実力で進級しなくてはならなくなります。しかし現実、入学後の進級は、医学部受験で必要とされたものとは、比較にならないほど大量の知識を必要とします。

しかし反面、多浪は増えています。医学部は合格人数が少ないので、それは仕方がないのですが、多浪になっても、諦めきれないで、多浪を続ける人達が後を絶ちません。しかしこれが危険であり、無駄なことです。仮に一次試験は合格しても、二次試験ではうまくいきません。大学側は、国試が難化する中、さらに国試の成績をよくしようとしています。つまり国試に合格しない可能性の高い生徒たちを留年させないといけないのです。その中で、現在大学で、留年をする人たちが増えているのです。留年は単年だけでなく、繰り返す傾向があります。最悪なケースとして、1年学年で留年できるのは、通常2年までであるため、それを超えてしまった場合、退学・放校処分になってしまいます。大学は、何としてもそのような状況避けたいのです。よって、多浪が合格できる可能性、以前比べてぐんと減ってしまったのです。

ではそのまま多浪を継続していて、合格するのが難しい以上、多浪を継続していても、デメリットのみが蓄積していくだけになります。一般社会では、浪人は2浪までが限度です。4浪以上の人間など、まともな企業であれば、どこも正社員として採用しません。それよりも、早く仮面老院に切り替え、最悪薬剤師になれるなどの、リスクヘッジをすべきではないでしょうか?